ヨーロッパの香り
オーストラリアの大地
オーストラリアには、どこにも見られないような、手つかずの、野生の自然が満ちあふれている。芸術家たちは豊かな動植物の恵み、オーストラリアにしかない変った動物や樹木や花などに着目しだした。それらを自在に、そしてしばしばユーモラスな感じで題材とすることにより、彼らはそれまでは無視してきた自らの国を愛し、学び始めたのだ。とりわけシドニーは、港があり、ヨーロッパの香りが稀薄であり、いろんな点で最もオーストラリアらしい町ということで、多くの人々が移り住んできている。町は自然に囲まれているので、樹木、水、岩など、すべてが日常の生活圏内に存在する。
芸術的な素材達
樹形、樹皮、岩肌などの形、色、模様などを真近に観察することで多くを学ぶことが可能となる。 光の性質もまた特別である。明るく、硬質で、輝きがあるのだ。そうした光の下では強い色が映える。芸術家たちは、どこにでも見られるオウムの羽のように、大胆に、そして自由に色彩を駆使できる。彼らはさらに内陸、即ち平坦な赤土と青い空の荒地の探索を始めた。そこでの光、ことに夕刻のそれは、すべてのものを極度に燃え輝かせる。その効果を再現させるために、最近は紫外線ランプが非常に好まれている。